アベンジャーズ/エンドゲーム
あらすじ
サノスに宇宙の半分を消滅させられてから5年後、生き残ったアベンジャーズが失われた命を取り戻すために決死の作戦に挑む2019年のMCU集大成作。
ネタバレ無し
前作の衝撃から始まる重い空気
インフィニティ・ウォーで宇宙の半分が消えた後の世界から本作は始まります。喪失感の中で5年を過ごしたヒーローたちの姿が描かれる序盤は、MCUの映画の中でもとりわけトーンが重く、痛みを引きずった空気が続きます。勝利から始まるヒーロー映画ではなく、敗北の後始末から始まる物語としての重さが印象的でした。
10年分のMCUへの敬意
2008年のアイアンマンから積み重ねてきたMCUの集大成として、過去作品を知っているほど深く刺さる演出が随所にあります。タイム旅行によって過去の場面が再び映像として登場する構造になっていて、懐かしさと感慨がじわじわ押し寄せてきました。シリーズを全部見ていなくても楽しめますが、追ってきたぶんだけ受け取れるものが大きい作品でした。
ルッソ兄弟によるキャラクター別の決着
監督のアンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソは、本作で長年積み上げられてきた各キャラクターの物語に丁寧に決着をつけています。アクションの規模は過去最大級ですが、その中でもトニー・スタークやスティーブ・ロジャースといった初期メンバーの物語の閉じ方に力が入っていて、クライマックスは純粋に感情を揺さぶられました。
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5年後の世界と絶望
前作からの5年間、サノスはすでに死んでいてストーンも破壊されており、消えた半分を取り戻す手段がないという状況から始まります。各ヒーローがそれぞれの形で喪失を抱えていて、ソーが特に変わり果てた姿で登場するのが印象的でした。希望がほぼ絶たれた状態からの再出発という重さが序盤をかけて積み上げられます。
タイム旅行による過去への作戦
スコット・ラングのアイデアをきっかけに「量子トンネル」を使った過去へのアプローチが浮かび上がります。過去の時点でインフィニティ・ストーンを集めようとする作戦で、チームが過去作品の舞台に送り込まれていく展開は見ていて楽しかったです。うまくいかない場面や予定外の出会いが起きる過程に、過去作品ファンへのサービスが詰まっています。
最終決戦とトニーの選択
過去から戻ったサノスが全軍を率いて攻めてくる最終決戦は、MCU史上最大規模の戦闘でした。消えていたキャラクターたちが次々と戻ってくる場面の高揚感は圧倒的で、映画館でこの場面を見た経験は特別なものになっています。インフィニティ・ガントレットを使ってサノスの軍勢を消すトニーの決断は、シリーズ1作目から積み重ねてきたキャラクターの着地点として納得感がありました。
スティーブの結末
トニーが命を落とし、スティーブは過去に戻って生きることを選びます。老いた姿でサムにシールドを渡す場面は、スティーブが「自分の人生を生きる」という選択をした結末として静かな感動がありました。エンドゲームはMCUの第1フェーズから続く物語の大きな区切りとして、長く心に残る作品です。
