Nの鑑賞ログ
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X-MEN2

あらすじ

ホワイトハウスへの突然の襲撃を機に、反ミュータント感情が高まる中、軍人ストライカーがエグゼビアの学校を急襲する。窮地に立たされたX-MENは宿敵マグニートーと手を組み、すべてのミュータントを抹殺しようとするストライカーの計画に立ち向かいます。

ネタバレ無し

前作を土台に広がったスケールと深み

2003年公開、ブライアン・シンガー監督によるX-MENシリーズ第2作。前作で世界観とキャラクターの紹介を済ませたぶん、今作は最初から物語に没頭できます。オープニングのホワイトハウス侵入シーンから一気に引き込まれ、シリーズの中でも特にテンポのよい作品でした。差別と迫害というテーマをさらに掘り下げながら、アクションとドラマのバランスが前作以上にうまく取れていた印象です。

新たなキャラクターと主要キャストの充実

今作から登場するナイトクローラー(アラン・カミング)が強く印象に残りました。敬虔でありながら、その外見ゆえに社会から弾かれてきた存在として描かれていて、シリーズのテーマをそのまま体現するようなキャラクターです。既存のキャストではジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)の描写が前作より厚みを増していて、今後の展開を予感させるような場面もありました。悪役のストライカーを演じるブライアン・コックスは、単純な敵ではなく信念を持った脅威として存在感がありました。

ウルヴァリンの過去という縦軸

X-MENのアクション映画としての面白さだけでなく、ウルヴァリンの出自という謎が物語の縦軸になっています。なぜ彼がアダマンチウムを持つのか、その記憶はどこへ消えたのか——前作から引き継がれたこの問いが今作で少しずつ形を見せていきます。シリーズをとおして続くウルヴァリンの物語の根幹が、この作品でかなり動いた感じがしました。

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ストライカーとウルヴァリンのつながり

ウルヴァリンのアダマンチウム骨格は、軍人ウィリアム・ストライカーが主導した「ウェポンX」計画によるものだったことが明かされます。かつてウルヴァリンを改造した張本人が今作の主要な敵として登場するという構造は、個人の復讐劇と集団の存亡危機がきれいに重なる展開でした。記憶を消されたままアルカリ湖の廃施設を歩き回るウルヴァリンの場面は、アクションとは別の重さがありました。

X-MENとブラザーフッドの共闘

これまで敵対していたマグニートーとミスティークが、共通の脅威に対抗するためX-MENと一時的に協力するという展開が今作の見どころのひとつです。思想が違っても動く方向が一致すれば組める——その関係の割り切り方がリアルで、マグニートーのキャラクターに新たな側面を加えていました。ただし協力はあくまで一時的で、目的を達したあとのマグニートーの行動で改めてその距離を感じさせます。

セレブロの逆用とストライカーの思想

ストライカーの計画は、プロフェッサーXが持つ精神感知装置セレブロを改造し、すべてのミュータントを一度に抹殺しようというものでした。「神は人間を愛し、ミュータントを憎む」という信念のもとで行動するストライカーは、単なる権力者ではなく確固たる思想を持つ人物として描かれています。迫害が「恐怖」からではなく「確信」から生まれるという描き方が、前作よりもっとリアルな怖さを持っていました。

ジーン・グレイの犠牲と予兆

クライマックスでアルカリ湖のダムが崩壊し、脱出しきれないX-MENを救うためジーン・グレイが単独で残ります。洪水を一人で抑えながら水中に消えていくラストシーンは、静かで重い幕切れでした。このシーン自体の感動もさることながら、直前から示されていた彼女の能力の突然の変化が「何かが起こっている」という予感を残しており、続作への引きとしても機能しています。

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