死霊館 エンフィールド事件
あらすじ
1977年のイギリス・エンフィールドで実際に起きたポルターガイスト事件を題材に、ウォーレン夫妻がホジソン一家を救おうとするホラー映画。
ネタバレ無し
実話ベースだと知るとさらに怖い
ジェームズ・ワン監督による2016年の超常現象ホラーで、「死霊館」の続編です。舞台は1977年のイギリス・ロンドン近郊エンフィールド。シングルマザーのペギー・ホジソンが4人の子どもたちと暮らす家で起きたポルターガイスト現象は、実際にあったとされる事件をそのまま映画にしています。実話を元にしていると知っているだけで観ていて余計に怖くなるという、このシリーズならではの効果が発揮されていました。
ウォーレン夫妻というキャラクターの魅力
パトリック・ウィルソンとベラ・ファーミガが演じる超常現象調査員エド&ロレイン・ウォーレン夫妻が再び主人公です。怖い映画の中で二人の夫婦の絆が軸になっているのが第1作から一貫していて、ホラーでありながら感情的な芯がある映画になっています。エドがギターを弾いて子どもたちを和ませる場面など、温かみのある描写が恐怖と対比されていて印象的でした。
二重の恐怖
ホジソン家を悩ませる霊の他に、ロレインが以前から悩まされている悪魔的な存在が物語に絡んできます。この二つの脅威が並行して描かれることで、ただ怖い場面が続くだけでなく物語としての緊張感が持続していました。
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ビル・ウィルキンズという存在
ホジソン家に現れる霊は、かつてその家に住んでいた老人ビル・ウィルキンズだとされています。次女ジャネットが老人の声で話し始めるという現象が中心で、マディソン・ウルフが演じるジャネットの憑依の演技が不気味で見ごたえがありました。ウォーレン夫妻が「本物か偽物か」を見極めようとしながら調査を進めていく展開が、序盤から中盤にかけての緊張感を作っています。
ウォーレン夫妻の懐疑と決断
当初、ウォーレン夫妻はこの事件について懐疑的な部分もあり、一度は引き上げることも検討します。それでも最終的に一家を見捨てられないという感情的な決断が物語を動かしていて、ホラー映画でありながら人間の情に訴える場面が多い作品でした。エドがロレインの幻視に出てくる悪魔の存在を信じて行動に移す場面は、夫婦の信頼関係そのものを描いていました。
ヴァラクとロレインの因縁
物語のもう一つの軸は、修道女の姿をした悪魔ヴァラクがロレインの前に繰り返し現れるという因縁です。ヴァラクがエンフィールドの事件の背後にも関わっていることが次第に明らかになっていく構造は、単純な幽霊屋敷映画を超えた広がりを持たせていました。後にスピンオフ映画「死霊館のシスター」が作られるほどの印象的なデザインのキャラクターで、この映画での初登場シーンは特に記憶に残ります。
クライマックスと決着
終盤はジャネットが家の中で危険な状況に陥り、エドとロレインが間一髪で駆けつけるというスリリングな展開になります。ウォーレン夫妻が霊に直接対峙して決着をつける場面は、「実話が元」という前提があるぶん、どこか後味に複雑さが残りました。
