キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー
あらすじ
第二次世界大戦中、ブルックリン出身の虚弱な青年スティーブ・ロジャースが超人血清によってキャプテン・アメリカへと変身し、テッサラクトを武器にするヒドラ組織と戦います。
ネタバレ無し
第二次大戦が舞台のオリジン
「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」は、第二次世界大戦を舞台にしたMCUのオリジン映画です。ブルックリン出身の虚弱な青年スティーブ・ロジャースが超人血清によってキャプテン・アメリカへと変身し、謎の兵器テッサラクトを手にしたヒドラ組織と戦います。現代を舞台にしたMCU作品とは異なるレトロな雰囲気が漂い、戦争映画とスーパーヒーロー映画を組み合わせたような独特のトーンを持った作品です。
ジョー・ジョンストン監督とクリス・エヴァンス
「ロケッティア」などヴィンテージ感のある作品を得意とするジョー・ジョンストン監督が手がけており、1940年代の時代設定にぴったりの演出が楽しめます。クリス・エヴァンスが「体は弱くても心だけは誰にも負けない」というスティーブの内面的な強さを丁寧に表現しており、変身前後のギャップも含めてキャラクターの魅力をしっかりと伝えています。ヘイリー・アトウェルが演じるペギー・カーターとのロマンスも、作品の感情的な軸として機能しています。
ヴィンテージな世界観の魅力
1940年代のプロパガンダポスターや基地の設備など、時代感のある美術が楽しめます。アクションも過剰なCGに頼らず、古典的なスーパーヒーローらしい格好よさがあり、後期MCU作品とは一味違う雰囲気を持っています。シリーズ全体の起点となる作品として、スティーブ・ロジャースというキャラクターの根っこを丁寧に描いた一作でした。
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アースキン博士との出会いと喪失
スティーブに目をかけ、超人血清実験を成功させたエイブラハム・アースキン博士(スタンリー・トゥッチ)が、実験直後にヒドラの工作員に暗殺されてしまう展開は、物語の大きな転換点です。「良い人が強くなれば、より良い人になれる」という博士の言葉が、スティーブのキャプテン・アメリカとしての在り方を定義する重要なメッセージとして残りました。
バッキー・バーンズとの別れ
幼馴染のバッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)が列車から転落して死んだと思われるシーンは、本作の感情的な核心のひとつです。後のMCU作品でバッキーが別の形で再登場することを踏まえると、この別れが持つ意味の重さが際立ってきます。
ペギーへの最後の通信と自己犠牲
レッドスカル(ヒューゴ・ウィーヴィング)を倒した後、テッサラクトが搭載された爆撃機を乗り続けるしかなくなったスティーブは、市街地への墜落を防ぐために北極海へ機を突っ込ませる決断をします。ペギーとの最後の通信は本作で最も感情的な場面で、予定していたダンスが果たされないまま終わることの切なさが伝わってきました。
70年後の目覚め
北極の氷の中で眠り続けたスティーブが現代のニューヨークで目覚めるラストシーンは、「アベンジャーズ」への扉を開くシーンでもあります。自分の知るすべての人が老いてしまった世界に放り出される孤独感も短いながらよく伝わり、作品に余韻を残す締めくくりでした。
