Nの鑑賞ログ
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Pearl パール

あらすじ

「X エックス」の惨劇から遡ること約60年前、農場で暮らす、ダンサーを夢見ていた頃のパール。その純粋な夢はねじれ、狂気と化す。恐ろしくも哀しい殺人鬼の誕生譚。

ネタバレ無し

どんな作品?

タイ・ウェスト監督、ミア・ゴス主演の「X エックス」前日譚。1918年を舞台に、「X エックス」に登場した老婆パールがどのような経緯で殺人鬼になったかを描く話です。映像は1940年代テクニカラーを彷彿とさせる鮮やかな色彩で、牧歌的な農場の美しさの中に狂気が埋め込まれています。

ミア・ゴスの演技

ゴスは本作の脚本も共同執筆していて、パールというキャラクターへの理解が演技全体に滲み出ています。「笑顔と狂気の共存」という表情が本作の最大の見どころです。

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ネタバレ有り

夢を持てなかった女の破滅

第一次世界大戦で夫は戦場に行き、スペイン風邪が流行し、厳格な母親に農場に縛り付けられるという時代的・環境的な閉塞感の中で、パールは映画のダンサーへの夢を抱き続けます。才能も情熱もあるのに時代と環境がそれを許さなかったという「夢を持てなかった女の破滅」として描かれていて、単純な「狂人誕生譚」より切ないです。

ラストの作り笑い

夫が帰還する中で固定カメラに向かって引きつった作り笑いを浮かべながら涙を流すラストシーンが強烈です。笑顔と涙が同時に存在するという表情が根本的な不安感をもたらします。「X エックス」で見た老婆パールの表情の起源がここにあると分かる場面でもありました。

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