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トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン

あらすじ

アポロ11号の月面着陸に隠されていた宇宙船発見の秘密が暴かれ、オートボットの前最高指揮官センチネル・プライムの復活をきっかけにシカゴを舞台とした人類とオートボットの最終決戦が繰り広げられる第三作。

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シリーズ最大規模の終戦感

前2作と比べて本作が明確に異なるのは、シカゴでの最終決戦の規模感です。ビルが崩れ落ち、翼つき特殊部隊がビル群を縫うように飛び、オートボットとディセプティコンが市街地で正面衝突するという映像の密度は、マイケル・ベイ作品の中でも特に圧倒的なものがありました。3Dで撮影された映像はこのシリーズで最もその恩恵が感じられる作品でもあり、視覚的な体験としては三部作の締めとして申し分ない迫力でした。

マイケル・ベイ監督とキャスト

監督は引き続きマイケル・ベイ。主演のシャイア・ラブーフ(サム・ウィトウィッキー)は本作がシリーズ最後の出演となっています。前2作のミカエラ役のミーガン・フォックスに代わり、カーリー・スペンサー役にロージー・ハンティントン=ホワイトリーが加わりました。また、センチネル・プライムの声をレナード・ニモイが務めており、声の重厚さがこのキャラクターの存在感を支えていました。

月面着陸という歴史上の「秘密」

本作の冒頭で描かれる1969年のアポロ11号の月面着陸と、月の裏側に不時着していたサイバトロン星の宇宙船という設定は、実際の歴史上の出来事をSF的に再解釈する試みとして機能していました。宇宙開発競争の背景にトランスフォーマーの存在があったというアイデアが、シリーズにスケール感を加える導入になっていました。

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センチネル・プライムの裏切り

本作最大の仕掛けは、オプティマスが尊敬する先代最高指揮官センチネル・プライムが実はディセプティコンと内通していたという裏切りです。サイバトロン星が滅亡する以前にメガトロンと取引をしていたというセンチネルの告白は、「守るべき存在が敵だった」という構図をシリーズで初めて明確に描いた展開でした。オプティマスとの最終対決に至る経緯に、単なるヴィラン対決にない複雑さがありました。

スペースブリッジとサイバトロン召喚

センチネルが月の宇宙船に隠していたスペースブリッジの柱は、空間を超えて物体を転送できる装置で、ディセプティコンはこれを使ってサイバトロン星を地球軌道上に引き寄せ、人間を奴隷として使いサイバトロン再建を目論んでいました。スケールの大きな計画である一方、その動機に「滅んだ故郷を取り戻したい」という切実さがあることも本作のヴィランに深みを与えていました。

シカゴの壊滅と市街戦

ディセプティコンに制圧されたシカゴでの戦闘は、スカイダイビングで降下する特殊部隊と、崩れ落ちるビルに張り付いて戦うサムたちの場面など、視覚的な見せ場が次々と展開します。長尺の終盤でありながら場面転換が速く、飽きさせない構成になっていました。

オプティマスの決断

メガトロンを倒した後、降伏を申し出たセンチネルをオプティマスが容赦なく処刑する場面は、このシリーズを通じて穏やかなリーダーとして描かれてきたオプティマス像に別の側面を加える結末でした。裏切りへの怒りと、かつての指揮官への感情が交錯するこの場面は、シャイア版三部作の締めとしての重みがありました。

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