IT/イット "それ"が見えたら、終わり。
あらすじ
アメリカの田舎町デリーで子供たちを狙う謎のピエロ、ペニーワイズの恐怖に少年少女たちが立ち向かうスティーヴン・キング原作のホラー映画。
ネタバレ無し
どんな作品?
2017年公開のスティーヴン・キング原作ホラーの映画化第一部。田舎町デリーで27年ごとに繰り返される子どもたちの失踪事件と、ペニーワイズというピエロの怪物が相手の話です。ホラーとしての怖さと、傷を抱えた少年少女たちの青春ドラマとしての感情的なリアリティが高いレベルで両立しています。
ルーザーズ・クラブの魅力
弟を亡くしたビル、家庭内暴力のあるベバリー、体型でいじめられるベンなど、全員が何らかの社会的な「負け犬」としての烙印を持っています。その傷と弱さの具体性がキャラクターへの共感を生んでいて、ただ「仲間が集まる話」以上のものになっています。ビル・スカルスガルドのペニーワイズも現代のホラーアイコンとして申し分ないです。
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ネタバレ有り
ペニーワイズがトラウマを可視化する
ペニーワイズの恐ろしさは暴力性よりも、各キャラクターの個人的な恐怖やトラウマを幻覚として現出させる能力にあります。エディに迫る病原体の幻覚、ベバリーへの父親の抑圧の影など、それぞれの怖さが当人の現実の痛みに根ざしているのが秀逸な設計でした。
大人に見えない恐怖
デリーの大人たちが子どもたちの恐怖に気づかない・信じないという描写が一貫しています。大人には分かってもらえないという子どもの孤独感の象徴で、超自然的な恐怖と現実の残酷さが並走しています。
仲間の存在が恐怖への処方箋
二部構成の第一部として未解決で終わりますが、仲間との血の誓いと「またここへ来る」という約束のシーンが印象的でした。友情が恐怖に対する最善の答えだというメッセージが感情的に機能しています。
