クリーチャー・コマンドーズ
あらすじ
アマンダ・ウォーラーが招集した怪物たちによる秘密部隊が、危険すぎて人間には任せられない任務に挑む。ジェームズ・ガンが手がける新DCユニバースの幕開けとなるアニメシリーズ。
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ジェームズ・ガンが作るDCユニバースの怪物部隊
ジェームズ・ガン(「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」)がDCスタジオの共同代表に就任してから最初に世に送り出したのがこのアニメシリーズです。DCのユニバーサルモンスターズにルーツを持つキャラクターたちをベースに、アマンダ・ウォーラーが組織する秘密任務チーム「タスクフォースM」の活躍を描いています。コメディと暗さが同居するガン節が全開で、7話という短いシーズンながら一気に見てしまう引力がありました。
実写俳優が声を担当する豪華キャスト
アマンダ・ウォーラー役にヴィオラ・デイヴィス、エリック・フランケンシュタイン役にデイヴィッド・ハーバー(「ストレンジャー・シングス」)、ブライド役にインディラ・ヴァーマ、リック・フラッグ・シニア役にフランク・グリロと、実力派の実写俳優たちが声を担当しています。アニメだからといってキャストの格を落とさない姿勢が、作品全体の重厚感につながっていました。
新DCUの「最初の一手」としての意義
このシリーズはジェームズ・ガンが描く新生DCユニバース(DCU)の実質的なスタート地点に当たります。アニメという形式を活かし、グロさもユーモアも実写以上に自由な表現になっていて、どんな世界観を目指しているのかが伝わってくる作品でした。実写とアニメが地続きの同一ユニバースという試みは、今後のDCUへの期待を否が応でも高めてくれます。
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怪物たちのそれぞれの事情
チームの面々はただの「怪物」ではなく、それぞれに複雑な来歴と感情を持っています。エリック・フランケンシュタインはブライドへの屈折した思いを抱えたまま任務に就き、ニナ・マズルスキーは魚人間として孤立を経験しながらも温かさを失っていないキャラクターで、見ていて自然と肩入れしてしまいました。キャラクターの掘り下げがシーズン1の一番の収穫だと感じました。
ポコリスタン任務の複雑化
王女の護衛という当初の任務は、予想外の方向に転がっていきます。敵側の事情が見えてくるにつれて単純な善悪の構図が崩れ、誰を守るべきかという問いが変化していきます。ウォーラーの思惑と、チームメンバーが自分の意志でどう行動するかの対立が、物語の推進力になっていました。
ウォーラーの支配とその綻び
アマンダ・ウォーラーは首のナノチップで怪物たちを物理的に支配しようとしますが、感情と絆によってチームが彼女の計算を外れていく展開はこのシリーズの肝です。絶対的な権力者でありながら、その支配が完全ではないことが少しずつ露わになっていく様子に、「スーサイド・スクワッド」シリーズを通じて積み重なってきたウォーラー像の更新を感じました。
DCUの次へとつながる結末
シーズン1の締めくくりは、単発シリーズとして完結させず、より広いDCUへと開いた構造になっています。その後に続く実写作品への橋渡しが随所に仕込まれていて、ガン監督が全体のユニバース設計をしっかり見据えていることが伝わってきます。シーズン2の更新も決まっており、この怪物部隊が今後どう変化していくのかが楽しみな終わり方でした。
