LOGAN/ローガン
あらすじ
2029年、老いて癒しの力も衰えたローガンは、メキシコ国境近くで認知症を患うプロフェッサーXの世話をしていた。ある日、自分のDNAから生まれた少女ローラと出会い、彼女を安全な場所へ送り届けるために最後の旅に出る。
ネタバレ無し
ウルヴァリンの幕引きとしての一作
ヒュー・ジャックマンがウルヴァリン役を最後に演じた作品で、シリーズの締めくくりにふさわしい重厚な仕上がりになっています。スーパーヒーロー映画というよりも西部劇に近い雰囲気で、老いた男が最後の力を振り絞って戦う姿が正面から描かれています。R指定の暴力描写もあり、シリーズの中でも異色の作品です。
ジェームズ・マンゴールド監督とキャスト
ウルヴァリン:SAMURAIに続き、ジェームズ・マンゴールドが監督を担当しています。ヒュー・ジャックマンとパトリック・スチュワートが再共演し、ふたりの老いた姿が物語に深みを与えています。少女ローラを演じたダフネ・キーンの存在感も強烈で、セリフの少ない役ながら画面を引き締めていました。
痛みと老いを正面から描く
本作のローガンは、かつての不死身の体が嘘のように疲弊しています。傷の治りが遅く、体の節々が痛む姿は、不死のヒーローではなく人間に近い存在として描かれています。プロフェッサーXもまた知性と尊厳が少しずつ失われていく様子が描かれ、ふたりの老境に漂う寂しさが作品全体を覆っています。
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ローラとの出会いと逃亡
ローガンのDNAを元に作られた少女ローラが現れ、「エデン」と呼ばれる北の安全な場所を目指す旅が始まります。ローラはローガンと同様の爪と治癒能力を持ち、子どもとは思えない戦闘力を見せます。口数が少なく感情を表に出さないローラですが、旅を通じてローガンとの間に親子のような関係が育まれていきます。
プロフェッサーXの死
旅の途中で立ち寄った農家でプロフェッサーXが殺されるシーンは、本作でもっとも衝撃的な場面でした。敵の手によって生み出されたローガンの若いクローン、X-24によって命を奪われます。ずっと二人三脚で歩んできたローガンとチャールズの関係に突然の終わりが訪れ、その重さが後半の展開にのしかかってきます。
エデンの子どもたちと森の決戦
エデンは実在し、そこにはローラと同じくトランスジェン社が作り出した子どもたちが集まっていました。ローガンは自分の限界を超えるために薬を使い、子どもたちを守るため森の中で最後の戦いに臨みます。X-24との対決は、老いたローガンが自分自身の鏡を相手に戦うような痛ましさがありました。
ローガンの死とローラの涙
ローラたちを救い、力を使い果たしたローガンは息を引き取ります。静かな言葉を残して逝くラストは、長年シリーズを追ってきた人ほど感じるものがある締めくくりでした。ローラが墓標の十字架を傾けてXの字にする場面は、言葉のない弔いとして印象に残りました。
