デッドプール&ウルヴァリン
あらすじ
宇宙の消滅を告げられたデッドプールが、別の次元から連れてきた不本意なウルヴァリンと組んで世界を救おうとする。TVA(時間変動局)が管理する時間軸の外れた場所「ヴォイド」を舞台に、ふたりのアンチヒーローが共闘する。
ネタバレ無し
X-MENシリーズとMCUの架け橋となる一作
デッドプールシリーズがマーベル・スタジオ製作作品として初めてMCUに合流した作品です。これまで別シリーズとして展開してきたX-MEN映画群の文脈を引き受けながら、メタなギャグでそれ自体をネタにしていくという、デッドプールらしいアプローチで作られています。マルチバースという設定をコメディに最大限活かしており、過去作のキャラクターがサプライズ登場する仕掛けも多く、シリーズを長く追ってきた人ほど楽しめる内容でした。
ショーン・レヴィ監督とふたりの主演
監督はライアン・レイノルズと『フリー・ガイ』でもタッグを組んだショーン・レヴィ。ライアン・レイノルズのデッドプールと、ヒュー・ジャックマンのウルヴァリンという、どちらもキャリアを代表するキャラクターの共演が実現しています。ふたりのキャラクターの相性の悪さと、それがやがて信頼に変わっていく流れが本作の核で、ジャックマンが再びウルヴァリン役を演じることへの感慨もひとしおでした。
R指定の暴力とマルチバースの遊び場
本作はMCUでは異例のR指定作品で、デッドプールシリーズならではの容赦ない暴力描写とブラックユーモアがそのまま持ち込まれています。舞台となるヴォイドは時間軸から弾き出されたものが集まる場所で、かつてのX-MEN映画に登場したキャラクターたちが再び顔を見せる展開は、長年のファンへのサービスとして機能していました。
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デッドプールの宇宙と「不良品のウルヴァリン」
TVAにデッドプールの宇宙が消滅すると告げられた彼は、宇宙を救うために「アンカー存在」となれるウルヴァリンを別次元から連れてくることを思いつきます。ただし連れてこられたウルヴァリンはかつて仲間のX-MENを見捨てた過去を持ち、自分を「失敗作」として抱えている人物でした。完璧なヒーローではなく、傷を持った人間同士が組むというのが本作の出発点になっています。
ヴォイドとカサンドラ・ノヴァ
ふたりが送り込まれるヴォイドには、様々な次元から弾き出されたキャラクターたちが暮らしています。敵のカサンドラ・ノヴァはエマ・コリンが演じており、圧倒的な力を持ちながら独特の静けさをまとった怖さがありました。ヴォイドに閉じ込められたキャラクターの中にはシリーズに縁のある顔も多く、登場するたびに客席が沸くような設計になっていました。
ウルヴァリンの贖罪と共闘
本作の感情的な軸はウルヴァリンの贖罪です。かつて逃げてしまった過去と向き合い、もう一度誰かのために戦うという選択をするまでの流れが、コメディの合間にしっかり描かれていました。デッドプールとウルヴァリンのやり取りは最後まで噛み合わないようでいて、クライマックスでは互いの信頼が戦いの中に滲み出ていて、笑いだけで終わらない後味を残してくれました。
