Nの鑑賞ログ
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スター・ウォーズ/最後のジェダイ

あらすじ

伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーのもとを訪れたレイが自身の使命に向き合い、ファースト・オーダーに追い詰められたレジスタンスが存続をかけて戦う、スカイウォーカー・サーガ第8章。

ネタバレ無し

シリーズで最も賛否が分かれた一作

リアン・ジョンソン監督による本作は、スター・ウォーズの旧来のお約束を意図的に崩しにかかった一作です。「英雄とは何か」「過去と決別すること」「失敗から学ぶこと」といったテーマを予想外の角度から描こうとしており、それがファンの間で大きく意見を分けることになりました。いい意味でも悪い意味でも、見ているあいだ退屈しない作りになっています。

監督とキャスト

監督は『LOOPER/ルーパー』(2012年)で知られるリアン・ジョンソン。主演はデイジー・リドリー(レイ)、アダム・ドライバー(カイロ・レン)、マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー)、故キャリー・フィッシャー(レイア)。本作がキャリー・フィッシャーの遺作となりました。オスカー・アイザック(ポー・ダメロン)、ジョン・ボイエガ(フィン)も続投しています。

三つの物語が同時進行する構成

本作は「レイとルーク」「レジスタンスの脱出劇」「フィンとローズ・ティコのカント・バイト潜入」という三つの軸が並行して進みます。それぞれに独立した重みがあり、全体のボリュームは相当なものになっています。テンポが一定ではなく、それが長所にも短所にもなっている作品でした。

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スノークの死と期待の裏切り

本作で最も衝撃的だったのは、スプリーム・リーダーのスノークがカイロ・レンの手で中盤に呆気なく殺される展開です。前作から引き継いだ謎の人物が、ほぼ何も明かされないまま退場するという構成は、「答え合わせ」を期待していた観客を完全に拍子抜けさせました。しかし本作の主役はあくまでカイロ・レンとレイであり、スノークはその対比を際立たせるための装置として機能しているという見方をすれば、この早すぎる退場にも一定の意図は感じられます。

レイとカイロ・レンのフォース・コネクション

本作の核心は、レイとカイロ・レンがフォースを通じて心を通わせていく関係性です。対話を重ねる中でレイはカイロ・レンの内側にある葛藤を見出し、ともにスノークを倒したあとも二人の選択は分かれていきます。この関係性の描き方は新三部作の中で最も丁寧に書かれていた部分で、アダム・ドライバーの演技が特に印象的でした。

ホルド中将の決断

ファースト・オーダーに追い詰められたレジスタンス艦隊が脱出を試みる中、ホルド中将(ローラ・ダーン)が単身で旗艦を操りハイパードライブで敵艦隊に突撃するシーンは、本作で最も視覚的に美しい場面の一つでした。音のない宇宙に白い閃光が走る映像は、アクション映画としての力強さと静けさを両立した演出でした。

ルークの退場とオビ=ワンとの対比

本作のルークは、かつての英雄が挫折して孤島に引きこもっているという姿で描かれています。修行中だったカイロ・レンの芽を摘もうと一瞬迷ったことへの後悔が、その理由として語られます。最後はフォースのプロジェクションとして戦場に現れてレジスタンスの脱出を助け、静かに力尽きていく——という締め方は、エピソード4でオビ=ワンがダース・ベイダーの前で剣を下ろして消えていった場面と重なります。どちらも敵を倒すのではなく、自分が「そこにいること」で仲間に逃げる時間を与えるという死に方です。かつてルークが目の前で師の死を見届けたように、今度はルーク自身が同じ形で次の世代へ何かを手渡していく——そのサーガとしての折り返しが、静かな余韻を残しました。

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