エターナルズ
あらすじ
7000年前から地球に存在するエターナルズと呼ばれる不死の存在たちが、古代から続く使命の真相を知り、人類の未来を巡って葛藤するSFアクション。クロエ・ジャオ監督がMCUに初参加した意欲作です。
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7000年の時を超えて蘇るエターナルズ
エンドゲームの後、地球に姿を消していたエターナルズたちが長い沈黙を破って再集結するところからこの映画は始まります。10人のメンバーはそれぞれ異なる能力を持ち、人類とともに歴史を生き抜いてきました。セルシ、イカリス、キンゴ、スプライト、ファストス、マッカリ、ドルイグ、ギルガメッシュ、セナ、エイジャックと、主要キャラクターが非常に多く、全員に見せ場があります。アベンジャーズともフューリーとも関わりを持たず独立して動くチームというのが、MCUの中でも新鮮に映りました。
クロエ・ジャオ監督の映像世界
アカデミー賞監督のクロエ・ジャオがメガホンを取っており、マーベル映画としては珍しく自然光を多用した叙事詩的な映像が印象的です。スタジオセットでなく実際のロケ地で撮影された映像には広大な大地と空が広がっていて、マーベルらしくない質感がありました。ジェンマ・チャンが演じるセルシが中心人物となりつつも、アンジェリーナ・ジョリーが演じるセナやドン・リーのギルガメッシュなど個性豊かなキャラクターがそれぞれの物語を持っています。10人という大人数のアンサンブルを成立させていることは、この映画の大きな達成のひとつだと思います。
壮大なスケールの哲学的なSF
何千年も人類の歴史を見守ってきた存在が、人類の存続をどう考えるかという問いがこの映画の軸になっています。古代の戦争から現代まで時代を飛び越えて描かれる構成で、スケールの大きさはMCU屈指です。アクションシーンは各メンバーの個性が出ていて見ていて飽きませんし、チーム全員が揃うクライマックスは見応えがあります。
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エターナルズの使命の真相
物語の核心は、エターナルズが実はセレスティアル・アリシェムの計画を実行するための道具だったという事実です。エターナルズが人類の人口増加を助けてきたのは、ティアムットと呼ばれる新たなセレスティアルの誕生に必要なエネルギーを蓄えるためでした。ティアムットが誕生すれば地球は破壊されます。この真実を最初から知っていたのはエイジャックとイカリスだけで、他のメンバーは記憶を書き換えられていたというのが明かされます。
イカリスという悲劇的なキャラクター
リチャード・マッデンが演じるイカリスは、チーム最強の戦士でありながら使命を遂行するためにエイジャックを見殺しにした人物です。セルシへの愛を持ちながらも、アリシェムの計画を信じてそれを優先するという選択をしています。仲間たちと戦うことを強いられるクライマックスは切なく、最終的に罪悪感から太陽へ向かって飛んでいくシーンは、ヒーロー映画では珍しいほど重いエンディングでした。強さと弱さの両方を持つキャラクターとして丁寧に描かれていたと思います。
セルシとスプライトの選択
セルシはイカリスの意思に逆らい、ティアムットを大理石に変えることで地球の破壊を防ぎます。コズミックエネルギーを物質変換に使う彼女の能力が、最終局面でこれほどスケールの大きな形で活かされるとは予想していませんでした。一方、スプライトは永遠に子供の姿のままという孤独を抱えていたキャラクターで、ティアムットのエネルギーを使って人間になることを選びます。不死性を捨てて人間として生きることを望む選択は、エターナルズという存在と人類の関係性をよく表していました。
ポストクレジットとその後
ミッドクレジットにはハリー・スタイルズ演じるイロス(スターフォックス)が登場し、マッカリ、ドルイグ、セナの3人に接触します。エンドクレジットではスプライトと共にエターナルズ探索中のダン・ホワイトマン(キット・ハリントン)が黒い剣の前に立つシーンがあり、エボニーブレードとブラックナイトへの布石が示されました。本編の規模からしてMCUでの続編や関連作品への期待が高まる終わり方でした。






